海老ノート

Google Earth Engine 苦闘の記録

MODISの雲画像をマスク:調和解析(Harmonic model)への道2

ノイズはいらない

この間のチャレンジでは、結局ノイズが悪さをしてるっぽいね、とのことだったので、取り除きたいところ。でもって、データカタログを見てみると、DetailedQASummaryQA っていうバンドがあるみたい。

QAのバンド

この二つのバンドの説明を見たところ、DetailedQAのほうがややこしそう、SummaryQAは単純そうということで、お手軽な方を試してみる。バンドに入っている情報は単純な数字1で0だと問題ないらしい↓。

Bits 0-1: VI quality (MODLAND QA Bits)

  • 0: Good data, use with confidence
  • 1: Marginal data, useful but look at detailed QA for more information
  • 2: Pixel covered with snow/ice
  • 3: Pixel is cloudy

で、ググったら使い方も出てくるので(例えばこれ)、適当にコピって使います↓

// SummaryQAの情報を使って Good data (数値が0)のピクセル以外をマスクする関数 
var maskQA = function(image) {
  return image.updateMask(image.select("SummaryQA").eq(0));
};

// terraとaquaをくっつけて、Good data以外をマスクしてNDVIのバンドを選ぶ
var maskedModis = terra
                       .merge(aqua)
                       .filterDate('2003-01-01','2020-12-31')
                       .sort("system:time_start")
                       .map(maskQA)   //この行を追加
                       .select('NDVI');

そうするとこうなる。場所は富士樹海。

f:id:camarao:20210519210429p:plain
QAバンドの効果
NDVIが0.6以下のピクセルはおおむね省かれた。うーん、でも点が減りすぎている気もする。ピーク付近の高い値も結構消えているけど大丈夫か。

Harmonicモデルのあてはめ

富士樹海のグラフをみる

同じようにやってみました、が、思ったより変化ない。というか、ほとんど同じじゃん。↓

f:id:camarao:20210519211723p:plain
Good dataからのHarmonic model

静岡の山はどうなるか

以前ピンを落とした場所がわかんなくなっちゃったので、適当にその辺ぽいところでやってみる。ピークが夏の終わりに移って、いい感じになった、点減っちゃったけど↓

f:id:camarao:20210519212318p:plain
Good dataだけの静岡の山

地図はどうなるんだろう?

緑の部分はかなり減って落ち着いた。その一方で、都市部とか富士山の頂上近くとかデータ空白地域ができてる。

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Good dataからの地図。
もうちょっと、頑張ってみるか。(多分続く)


  1. 後日追記:単純な数字かと思ってたんですが違いました。Bitmaskというので二進法で記録されてます。ただ、Google Earth Engineのほうで10進法として理解してくれていた模様。