海老ノート

Google Earth Engine 苦闘の記録

山梨チャレンジ1:調和解析(Harmonic model)への道4

実際にやってみたい

いろんな手をみてみたので、一通り流れでやってみたくなりました。場所はとりあえず山梨県。山も街もあるし、広すぎないし、行ったことがある。決まりですね。

NDVIの時系列を見てみたい

5地点を代表として

山と街とかでNDVIのパターンは違うだろうから、どんな感じだか見てみましょう。場所は次の5か所。

  1. 樹海 (138.64, 35.48)
  2. 富士山吉田口八合目 (138.74, 35.37)
  3. 山梨県庁 (138.57, 35.66)
  4. 勝沼の畑 (138.74, 35.68)
  5. 尾白川 (138.29, 35.79)
// Modis aqua and terraをくっつけて準備
var filteredModis = terra
                      .merge(aqua)
                      .select('NDVI')
                      .filterDate('2016-01-01', '2020-12-31') //長いと重くなるからとりあえず5年
                      .sort("system:time_start");

// 見てみる5か所
var points = ee.FeatureCollection([Jukai, HachiGo, Kencho, Katsunuma, Ojirogawa]); //ピンを落として名前を変えておく
var chartLabel = ['樹海(138.64, 35.48)','八合目(138.74, 35.37)','県庁(138.57, 35.66)','勝沼(138.74, 35.68)','尾白川(138.29, 35.79)'];

//グラフの出力
print(ui.Chart.image.seriesByRegion({
  imageCollection: filteredModis.select('NDVI'),
  regions :points,
  reducer: ee.Reducer.mean(),
  scale: 250
  })
  .setSeriesNames(chartLabel)
  .setOptions({
      title: 'Original NDVI',
      lineWidth: 1,
      pointSize: 3,
  })
  );

f:id:camarao:20210522200856p:plain
山梨5地点のNDVI時系列(2016-2021)
いい感じに違ってる。

前処理からHarmonic model

TIMESATの外れ値を処理する前処理をやってみる

富士樹海で大丈夫そうだったあれをやってみる。いい感じです。

f:id:camarao:20210522201705p:plain
TIMSAT的に前処理をしたNDVI(2016-2021)

そのままサイン・コサインをあてはめちゃう

お手本動画の通りHarmonicモデルをあてはめると、これまたいい感じ。

f:id:camarao:20210522202053p:plain
あてはめたHarmonicモデル"
重ね書きはエクセルでやっちゃう↓
f:id:camarao:20210522203544p:plain
元のデータと曲線を重ね合わせてみる
後付けの解釈をすれば、樹海は常緑針葉樹林だから、年間通してNDVIが高い。尾白川は落葉樹林だから波が大きい。県庁は植物ないからずっと低くって、八合目は雪の時期はマイナス数字だったりで、とけるとたかくなる、という感じだろうな。すばらしい。

地図を見てみる

で、同じデータからピーク時期の地図を見てみる。

だめだ。緑の場所がある。

f:id:camarao:20210522212859p:plain
ピーク時期の地図。オレンジは夏、緑は冬
地図で見ると、目立ってるのは奥多摩/奥秩父雲取山らへんと鳳凰三山らへんだ。以前に気が付いた静岡らへんもだめですね。きっと前処理で梅雨時期の曇りデータを取り切れていないってことなんだろうな。

ダメな場所のNDVIを見てみる

一気にグラフをどうぞ。

ダメですね。

f:id:camarao:20210522213315p:plain
うまくいかない2地点の元データ
f:id:camarao:20210522213318p:plain
うまくいかない2地点の前処理後
f:id:camarao:20210522213321p:plain
うまくいかない2地点のHarmonic model
同じパターンです。次回への課題ですね(模索は続く)。