SARの勉強5:データを見てみる2 八郎潟
八郎潟のSAR画像が面白かった
前回見た八郎潟が面白かったので、詳しくみる。 何が面白かったって、あるタイミングで黒い部分が一気に増えたこと。これは田んぼに水を張ったからだと思う。
時系列グラフを見る
八郎潟の田んぼを3か所適当に選んでポリゴン→Featureにしてから、グラフを書く。 平らだからDESENDINGとAECSENDINGを一緒にしたら、ガタガタのグラフになった。DESとAECで値が違っているみたい。
ならば、DESCENDINGだけ選択してグラフを書き直し。
水を張る時期は分かる。稲刈りは不明
VVもVHも5月に急に0近い値に落ち込む時期がある。時期的にも、そして土とかよりも水は後方散乱係数が低いという性質からも、水を張った時期だなと推測できる。その後少しずつ値が上がるのは稲が育って水面が隠されてということだろう。
で、稲刈りは?よくわかんない。積雪の影響もよくわからない。
水張った田んぼ地図を作る
ちょっとコードを書き足したら簡単な地図が作れる。 田んぼのポリゴンが公開されているので、このポリゴンをもとにSAR画像を.reduceRegions()するだけ。こういった手間のかかる情報が公開されているのは感謝です。
大潟村のポリゴンのうち、「田」だけを選択して使った。
それっぽいのができる。
色塗りの閾値は適当に決めたけど、ちゃんとやったらちゃんとした地図になるはず。後は各回の画像を組み合わせて条件抽出すれば一枚になった水張り時期地図ができるはず。 データの取得がもっと細かいほうが面白そうだけど、Sentinel-1は12日だからしょうがない。ASCENDINGとDESCENDINGを組み合わせても、この地域は両者の通過時の差が1日だけだったからそんなに変わらない。何に使えるかというと、
まとめ
ちょうどいい撮影間隔の場所であれば、田んぼに水を入れる時期がいい感じでわかる(だろう)。
ちょうどいい撮影間隔の場所で、十分な現場データがあれば、稲の生長がわかるのかも。ASCとDESの差も何らかのスムージングをするか、校正する回帰式で整理できたらいいかも。
水を張っていない田んぼの検出はできそう。実際に耕作されている田んぼだけ抽出というのはできそう。ただ、山間の田んぼや一枚の面積が小さい田んぼだとしんどい場合もありそう。
コードはこちら
https://code.earthengine.google.com/390219941d904d9e56687f75fae1b036